マダム昌代の野菜で美レシピ

野菜を中心としたヘルシーメニューに、 愛犬ナナや映画やお笑いの話もね。 (旧ブログ「マダム昌代のおもにお野菜レシピ」から引っ越してきました。) http://madamemasayo.blog57.fc2.com/

家族

梅干しと33年前の約束

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今年は小ぶりな梅だけど。

なかなかの美人揃いとみた。
近所のスーパーで2キロ購入。丸一日追熟して、シフト休みの火曜日に朝からゆっくり塩漬けにしました。

結婚した年から、ずっと漬けているけれど、年に1回だけだから、毎年おっかなびっくりな感じ。経験が蓄積されていない、というか。
だから、毎年新鮮な気持ちで梅仕事をしています。

ムッシュ、夕方近くに帰宅。ちょっと遠出をして疲れたらしい。夕食後、
「もうジャージ着て良いかな?」と尋ねてきた。「もう8時だし。いいんじゃない?」と私。実は、私たち夫婦は結婚直後、「家で安易にジャージ(パジャマ)を着ない」と約束をして、ずっとそれを守っている。女性はワンピースやウェストゴムの普段着があるから、私はパジャマ以外でも楽ちんな格好はできるけど、ムッシュは大変。家での格好は基本ジーンズかチノパンだ。

休日のお父さんが一日ジャージで過ごすのは当たり前だけど、我が家の掟はそれを許さない。

ムッシュは自営業だから、決まった時間にスーツを着て会社に行く訳ではない。この掟があるおかげで、自分なりの「規律」を保っている。
私の逆鱗に触れるのがこわいからかもしれないけどね。

初めて梅干しを漬けた33年くらい前、上記「ジャージの掟」の前にもう一つ約束と言うか、お互いにお願いをしている。ムッシュから私に「太らないで欲しい」と至ってシンプルな要望が提示され、その流れで「ジャージの掟」と繋がっていったと記憶している。

私からムッシュには何をお願いしたかって?
いやあ、四半世紀前の私は可愛かった。

「死なないでね。」と言ったらしい。

小さい頃に父親を亡くしているので、ごく自然に口にしたのだが、ムッシュはいたく感激し、美談エピソードとして、あちこちに吹聴していた。

歯医者以外でほとんど病院に行ったことがない私の10倍は各科くまなく通院している現在のムッシュ。まあそれでも約束通り、生きてくれている。

娘も独立したいま、思う。

甘かった。

もっとハードルを上げておくべきだった。
「郊外に瀟洒なお家を買って、年に2回は海外旅行に連れてって。」とか。

意外にも真面目なムッシュのこと。目標達成のために頑張ってくれたかもしれない。

あはは。冗談冗談。

そんなこと言ったら、プレッシャーで早死していたよねー。

梅雨が明けたら、我が家の梅干しが出来る。
今年もお互い存命でいたことに感謝しつつ、梅干しご飯を食べようと思う。

梅(南高梅〉 ・・・1キロあたり
塩・・・・・・・・・・130クラム(13%)
焼酎・・・・・・・・50cc (5%)

砂糖・・・・・・・・・50クラム(5%

赤紫蘇  200g (梅の重さの20%)
塩     40g (紫蘇の葉の20%)



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お母ちゃんの、のっぺい汁

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母は「のっぺさん」と呼んでいた。

実家の母の作る「のっぺさん」は、間違いなく「おふくろの味」だ。子供のころは母のオリジナルだと思っていたけれど、新潟の郷土料理「のっぺい汁」とほぼ材料が変わらない。ただし、片栗粉でとろみをつけない。だし汁を使わず、小さくカットした昆布を具にしてその出しを活用している。さらに、ここが大きな違いなのだが、我が家のは、「汁物」ではなく、「煮物」になる。ちょうど「おでん」の具をうんと小さくして頂くような感じ。母の誕生日、久しぶりに作ってみた。ちなみに私の実家は三重県で新潟と縁はありません。

母の作る薄味ののっぺさん。特に夏の暑い日に、冷たい茶粥に前の日の残りののっぺさんをかけて、ずずずっとかきこむのが、私のもっとも好きな食べ方だった。材料から推測するに多分秋から冬にかけての料理のはずだが、母は季節を問わずよく作ってくれた。

ムッシュを初めて家に連れて行った日も、母はのっぺさんを作ってくれた。ムッシュが「おいしいですね。これ。」と言っちゃったもんだから、数ヵ月後、巨大なガラスのジャーにのっぺさんを入れて、三重から持ってきたこともあった。新幹線に持ち込んだのね。重かったろうに。

びっくりするほど体力があって、いつも前向きな母は、事あるごとに私に言っていた。
「あんたは、本気だすとすごいんやから。できないことはないんやから。」
おかげで意味もなく自信家に育ってしまったけれど、この強気な性格のおかげで、得したことは多かったなあ。いま思うと、私にずっと暗示をかけていてくれたんだな。

娘が生まれてから、母のポジティブな考え方を象徴するエピソードがあった。
娘が小学校低学年のころ、学校に持って行ったお金を失くして帰ってきたことがあった。
「まったく、どんくさいと思わへん?」とぶつぶつ電話で愚痴を言う私に、母は、
「せやかて、よかったやん。」
「盗られるほうの親でよかったやん。盗ったほうの親やったら、それはつらいで。」
・・・予想外の返答に、私は言葉が出なかった。

私の父は私が7歳の時に亡くなっている。だから母はいわゆるシングルマザーで、父が残した薬屋をやりながら、私と、7歳上の姉を育てた。
そんな母の口癖は「ちょっと早かっただけや・・・」
つまり、「お父ちゃんが死んだのはちょっと早かっただけ。ほら、○○さんとこのご主人も亡くなりはった」
と、知り合いのお葬式があるたびにつぶやいていた。
母のダークサイドだけれど、こうでも言わないと、やっていけなかったんだと、今はわかる。

ちなみに母は、あまり料理は得意ではなく、夕ご飯の献立を考えるのは、本当に苦しそうだったなあ。私も姉も、好き嫌いなく何でも食べる子供だったけれど、一生懸命作っている母の料理を、きちんと言葉でほめてあげることはあまりなかった気がする。自分が料理の作り手となって、ムッシュや娘の「おいしい」の一言が、ものすごいモチベーションになることに気づいて反省したけど、もう遅い。

母は今年、父が亡くなってから、ぴったり50年後に父のところに行ってしまった。

のっぺさんを作るたびに私は母を思い出すだろう。お母ちゃん、ありがとう。50年間 がんばったね。お父ちゃんによろしくね







門出に向けて。

お父さんとあなたの
20年前の写真よ。覚えてる?



いよいよ、来月は引越だね。
3年間の福岡勤務、お疲れ様でした。
千葉から福岡に引っ越す時、住民票の「英国から転入」の文字が消えるのを悔しがっていたけれど、それよりも何よりも、母さんは、あなたが一人で朝起きて会社に行けるのか、心配でたまらなかった。

福岡は暮らしやすかったみたいね。食べ物がおいしくて、急激に太っちゃって、ジムで絞っては、また食べる、で、なんとかプラマイゼロでご帰還。遅刻もゼロの3年間。立派なもんです。

思えば、あなたの初めての引越は、7才のとき。 父さんが、突然「ロンドンの大学院で歴史の勉強をしたい」と言い出したのよね。母さんも「あらいいわね、外国暮らし。」と乗っかり、あなたに青山劇場の「ピーターパン」を見せて、「みんなでこの町に住むのよ」とその気にさせた。

42才の父さんは、大学院の教授に手紙を書き、ヨーロッパ史を学びたい自分の思いを必死に訴えたんだよ。その手紙は拙くて、文法的に怪しげな表現もあったけど、この手紙を読んだ時、母さんは確信したの。「これは本当にイギリスに行くことになる。」と。

私は、後にも先にも、日本語でも英語でも、これほど熱意に溢れて、まっすぐな手紙を読んだことはない。感動的だった。

5日後エアメールで返事が来た。教授から。
読んですぐ返事をくれたのね。
「あなたの手紙にcaptivateされた」つまり教授も感動したわけよね。

その後すぐ、母さんは会社を辞めて、御徒町で安くてでっかいスーツケースを2つ買ってきて、父さんをイギリスに送り出し、その2カ月後あなたと渡英したわけ。

父さんはロンドンで入学手続きと家探し、母さんは、引越とあなたの学校の手配で、2カ月はあっという間だった。

海外引越なんて初めてだし、商社員家族みたいに、会社のバックアップなし。今みたいにネット検索出来る時代でもなかったからね。よくやったと思う、3人ともね。それに、あの時全員無職なのに、なぜか全く不安を感じなかったな。なんであんなに楽観的だったのか。

そして、1996年5月。段ボール箱を積みあげたカートを押して、私たちがヒースロー国際空港の税関検査場を抜けたとき、いつものタンガリーシャツを着たお父さんが手を振っていた。

この写真は、その翌日。

ロンドンの北部フィンチリーという町のフラットに落ち着いた翌日、あなたとお父さんは、さっそく大英博物館に行きました。
この写真は、フラットを紹介してくれた不動産屋の前で撮ったらしい。

顔見知りの店員が出てきて「やあ、ご家族が来たんだね。これから大英博物館だって?」そしてあなたに言った。「マミーがいっぱいいるからね。しっかり見ておいで。」

かくして、
あなたがロンドンで最初に覚えた英語は「mummy(ミイラ)」でした。

さすが歴史家の娘だわ。

来月、あなたは、また新天地に降り立つ。20年前のこの時みたいにキラキラしてるかな。
持ち前の好奇心と慎重さを失わないでね。新たな冒険が始まるのだから。







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